白兎シリーズ
『透明な旅路と』
吉行明敬は、行きずりの女を絞殺しました。殺害現場から逃げようとした時、おかっぱ頭の少女を連れた、白兎と名乗る不思議な少年と出会います。
『地に埋もれて』
男によって、仮死状態のまま地中に埋められた城台優枝は、白兎と名乗る少年に救い出されます。白兎は、優枝に復讐をそそのかせます。
『蜃楼の主』
母と二人暮らしの高校生・三島爾は、恐ろしい夢を見た翌朝に起こる異変に悩まされていました。近所で通り魔事件が発生していました。
『天国という組曲』
仙道千香子は、山の中に建つ豪奢なホスピスの看護師長です。ある日、土砂崩れでホスピスは孤立してしまいます。
弥勒シリーズ
北町奉行所の定廻り同心・木暮信次郎と、その手下岡っ引きの伊佐治、そして小間物問屋遠野屋主人の清之介という３人を中心に進む時代小説です。
『弥勒の月』
小間物屋遠野屋の若女将・おりんの水死体が発見されました。同心・木暮信次郎は、妻の検分に立ち会った遠野屋主人・清之介のまなざしに違和感を覚えます。
『夜叉桜』
江戸で次々と女が殺されました。同心・木暮信次郎は、被害者のかんざしが小間物屋遠野屋・清之介の店で売られていたことを知ります。
『木練柿』
胸を刺された死体が発見されました。同心・木暮信次郎が、袖から見つけた紙には、小間物屋遠野屋の女中頭の名がありました。
『東雲の途』
橋の下で見つかった男の死体から、瑠璃が見つかりました。同心・木暮信次郎は、小間物屋遠野屋の清之介が何かを知っているとにらみます。
『冬天の昴』
北町奉行所の同心・木暮信次郎の同僚が、女郎と心中しました。その死に不審を抱いた信次郎は、独自に調べ始めた時、信次郎が消息を絶ちます。
『地に巣くう』
同心・木暮信次郎が腹を刺されました。岡っ引きの伊佐治と、旧知の遠野屋清之介に衝撃が走ります。
『花を呑む』
大店の東海屋の主人が変死しました。同心・木暮信次郎は、捜索を始めますが、事件はまたも仇敵、遠野屋清之介につながっていきます。
『乱鴉の空』
北町奉行所定町廻り同心の小暮信次郎が姿を消します。大番屋から解かれた岡っ引きの伊佐治は、遠野屋の清之介とともに信次郎の行方を追います。
闇医者おゑん秘録帖シリーズ
闇医者おゑんは、子を堕ろすために訪れた女たちの身と心を診ます。そして苦しむ彼女たちが、新しい人生を歩めるように願います。
『闇医者おゑん秘録帖』
『闇医者おゑん秘録帖 花冷えて』
『十二の嘘と十二の真実』
美しい王妃は、侍女ツルの言葉によって、しだいに圧政者となり、人の道から外れていきます。毒のある恐ろしいファンタジーです。
『ぬばたま』
仕事も家族も失い、絶望しながら山をさまよう男が見た恐ろしいものとは何なのでしょう。四つの幻想的な物語です。
『金色の野辺に唄う』
多くの人の心を受け止め救った大おばあちゃんが、美しい山陰の風景に送られ、今日旅立ちます。
『あした吹く風』
父親が不倫の末に事故死した１７歳の男子高校生と、夫と親友に裏切られた３４歳の歯科医が、どうしようもない愛を知ってしまいます。
『夢うつつ』
ごく普通の日常から、一転して現実と空想が交錯する物語、連作短編集です。
『たまゆら』
人の世と山の境界に、夫とひっそり暮らす老女がいました。雪の朝、１８歳の少女が訪れました。愛する少年が人を殺して山に消えたと言います。彼を探す少女に付き合い、老夫婦は恐ろしい山に入ります。
『かんかん橋を渡ったら』
温泉町・津雲へと続く道に、かんかん橋があります。嫁入り、出征、別れ、多くを見送った今、不況が襲います。そんな中でもの生き抜く女たちの物語です。
『火群のごとく』
何者かに兄を殺された林弥は、仲間とともに立ち向かいます。成長する少年剣士たちの物語です。
『花宴』
小藩の西野家の一人娘・紀江は、小太刀の名手でした。かつての想い人を忘れぬまま、妻、母となるも、穏やかな日々を送っていました。しかしある朝、思いがけないことが起こります。
『もう一枝あれかし』
現代よりも制約が厳しい中での、男女の物語、五編です。
『ゆらやみ』
幕末の石見銀山。鉱山の坑道で生まれたお登枝は、女郎屋に引き取られました。初めて客を取る前日、想いを寄せる伊夫を訪ねますが、別の男に襲われます。とっさに殺め、窮地を救ってくれた伊夫と体を重ねます。
『人を乞う』
天羽藩上士の子・伊吹藤士郎と、異母兄の柘植左京は、藩から登城せよとの命を受けます。参上した二人が告げられたのは、決して受け入れられない沙汰でした。
『天を灼く』
天羽藩上士の嫡男・伊吹藤士郎は、何不自由ない生活を送っていました。しかし突然、父に切腹の沙汰がおります。処払いとなった武士の子は、どんな生き方を選ぶのでしょう。
不思議がたりシリーズ
『おいち』
おいちは16歳です。江戸深川の菖蒲長屋で、医師である父の仕事を手伝っています。おいちには、この世に思いを残して死んだ人の姿が見えました。不思議な能力を活かして、絡み合う因縁の糸を解いていきます。
『闇に咲く』
おいちには、この世に思いを残して死んだ人の姿が見えるという能力がありました。18歳になったおいちは、この能力を活かし、医者の父の仕事を手伝っています。おいちのもとに、血の臭いを漂わせた、商家の若旦那の男が、亡き姉の影に怯えてやってきました。また、おいちの住む深川あたりで、夜鷹殺しが続けて起きていました。
『火花散る』
菖蒲長屋で赤子を産んで消えてしまった女がいました。不思議な能力を持つおいちは、その女の聞こえるはずのない叫びを聞いてしまいます。おいちは、岡っ引きの仙五朗たちと、女を探しているうちに、女が惨殺されたことを知ります。
『烈風ただなか』
江戸時代中期。鳥羽新吾は上士の息子でありながら、藩校ではなく郷校「薫風館」に通っていました。そこで陰謀が起き、学友らが斬殺、自裁した事件から、２年がたとうとしていました。
『緋色の稜線』
ホテルで女を殺してしまった吉行は、車で逃げる途中の山の中で、不思議な少年・白兎と幼女・和子に出会います。
『No.6』
未来の理想都市「No.6」。紫苑は２歳児の時から最高ランクのエリートとして育てらます。彼が１２歳の嵐の日に、「ネズミ」と名乗る少年に出会ってしまいます。
『彼女が知らない隣人たち』
地方都市で暮らす三上咏子は、パートをしながら夫、2人の子供と平凡な毎日を送っていました。が、連続爆発事件が起こってから、言いようのない不安に襲われます。
