小池真理子さんの代表作・おススメ作品集
『恋』 直木賞受賞
1972年冬。浅間山荘事件の陰で、一人の女が発砲事件を起こします。当時学生だった布美子は、大学助教授・片瀬と妻・雛子との奔放な関係にひかれていきます。が、一人の青年が現れることで、悲劇がもたらされます。
『欲望』 島清恋愛文学賞受賞
青田類子は、妻子ある男との肉欲に溺れながら、同級生である美しい青年にひかれていきます。
『虹の彼方』 柴田錬三郎賞受賞
48歳の女優と、43歳の作家が出会い、恋に落ちます。不倫という立場から、息をひそめながら、逢瀬を重ねていました。ついに、二人はすべてを捨て、逃避行を決断します。
『墓地を見下ろす家』
哲平一家は、新築、格安、都心という抜群の条件のマンションに移ってきました。そこは、広大な墓地に囲まれていました。
『妻の女友達』 日本推理作家協会賞受賞
平穏に暮らす夫婦の前に、突然、妻の女友達が現れます。そして、彼女が家庭を破滅に追い込んでいきます。
『闇のカルテット』
男をひき殺してしまった芽衣子は、身代わりを立てようと、悪魔のような計画を練ります。
『柩の中の猫』
雅代は、父子家庭の娘の家庭教師として、二人の生活に加わります。幼い娘は、猫にしか心を開いていませんでした。
『ナルキッソスの鏡』
女装倒錯のある美しい青年と、過剰な家族愛を持つ大女。彼らが交わった時、悲劇が始まります。
『死に向かうアダージョ』
生に執着する人間もいれば、生に執着しない人間もいます。三角関係はどこへ向かうのでしょう。
『記憶の隠れ家』
記憶の深みに隠されていた、悲劇の真相を描く、恐ろしくも美しい短編集です。
『狂王の庭』
『一角獣』
『瑠璃の海』
夫を失った萌と、娘を失った遊作は、運命にもてあそばれるように愛し合い、終末へと向かいます。
『美しい時間』
『水底の光』
『存在の美しい哀しみ』
異父兄の存在を知らされた主人公は、兄のいるプラハに向かいます。そこで、両親の過去、家族の姿を知ります。
『無花果の森』
『沈黙のひと』 吉川英治文学賞受賞
亡き父が遺した日記には、娘への愛、家族との不仲、そして恋人とのことが記されていました。
『ソナチネ』
『怪談』
日常と隣り合わせの、死者と生者のつながりを描く、幻想怪奇小説集です。
『千日のマリア』
生まれてから死ぬまでの「時間」、それを見つめて描かれた8編です。
『異形のものたち』
「この世でないものは、いつも隣り合わせでここにいる」。大人のための幻想怪奇小説集です。
『死の島』
プライド高く、理性的な一人の男が、自分らしい「死」の道を選び取るまでを、リアルに描いています。
『蔵の中』
私は毎日、交通事故で下半身不随になった夫の世話をするだけでした。唯一、心の支えは、夫の親友で事故の加害者である新吾の存在でした。
『会いたかった人』
小夜子は、中学時代の親友・良美と25年ぶりに再会します。それから、しつこくつきまとう良美に、不安と恐怖を抱いていきます。
『やさしい夜の殺意』
両親とけんかをして家を出た久美は、疎遠だった兄の家に身を寄せます。兄夫婦との居心地のよい生活が続いていましたが、底知れぬ不安が近づいてきます。5編のサスペンスです。
『追いつめられて』
優美には、人に言えない秘密がありました。それは万引きです。安物のアクセサリーを万引きするはずが、高価なダイヤの指輪を手に店を出てしまいました。6篇のサスペンスです。
『懐かしい家』
「懐かしい家」夫と別居した女性は実家に戻り生活していくうちに、死んだ両親や猫の存在を感じるようになります。
怪奇幻想集全8編です。
『神よ憐れみたまえ』
昭和38年、12歳の黒沢百々子は、何者かに両親を殺されます。なに不自由のない家庭に生まれ育ち、ピアニストを目指す美しい少女は、どんな人生を歩むのでしょう。
『アナベル・リイ』
1978年。悦子はアルバイト先のバーで、舞台女優の夢を持つ千佳代と出会います。悦子の友人となった千佳代はライターの飯沼と入籍するも、間もなく病に倒れ亡くなってしまいます。その後、悦子が飯沼に心を寄せると、彼女の亡霊が現れます。