道尾秀介さんの代表作・おススメ作品集
『背の眼』 ホラーサスペンス大賞特別賞受賞
ホラー作家の道尾が、旅先で不気味な声を耳にしました。その意味に気づいた道尾は、東京に逃げ帰り、「霊現象探求所」の真備のもとを訪ねました。そこで見たものは、被写体の背中に二つの眼が写る心霊写真でした。
『骸の爪』
ホラー作家の道尾が、取材のために訪れた山中の仏像工房には、口を開けて笑う千手観音と、闇の中で血を流す仏像でした。霊現象探求家の真備とともに、謎を探ります。
『向日葵の咲かない夏』
僕は、先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れました。妙な音がするその家では、級友が首を吊って死んでいました。1週間後、「僕は殺されたんだ」と訴えながら、姿を変えて現れました。
『シャドウ』
小学5年生の少年の母が病死しました。父と二人の生活が始まってすぐ、幼なじみの母親が自殺します。それから次々と不幸が訪れます。少年は、苦悩の先に何を見るのでしょう。
『ラットマン』
アマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、スタジオで不可解な事件に遭遇します。真相が明らかになる時、亮の隠された記憶が呼び覚まされます。
『カラスの親指』 日本推理作家協会賞受賞
詐欺を生業として生きる中年二人の生活に、一人の少女が舞い込みます。さらに同居人は増え、5人と1匹になります。各々の人生を懸けて、彼らはある計画を企てます。
『球体の蛇』
17歳の私は、幼なじみの死の秘密を抱えながら、ある女性に夢中でした。決してとり返すことができない過ちを抱えて生きる人間を描いています。
『龍神の雨』
蓮と楓の兄妹は、事故で母を失い、継父と3人で暮らしています。辰也と圭介の兄弟は、両親を相次いで亡くし、継母と暮らしています。蓮は、妹を酷い目に合わせた継父の殺害計画を立てました。
『光媒の花』 山本周五郎賞受賞
認知症の母と暮らす男の秘密、幼い兄妹が犯した罪など、全6章。哀しみに満ちた風景を描いています。
『月と蟹』 直木賞受賞
やり場のない心を抱えた子供たちが、ヤドカリを神様に見立てる、ささやかな儀式を始めました。やがて、他愛のない儀式が変わっていきます。
『水の柩』
逸夫は、文化祭をきっかけに同級生の敦子と話すようになります。敦子は、逸夫にタイムカプセルの手紙を取り替えたいと頼みます。同じ頃、逸夫は、祖母が50年前ダムに沈めた「罪」を知ってしまいます。それぞれの嘘が、過去と未来をつないでいきます。
『貘の檻』
離婚した大槇辰男は、息子との面会の帰り、かつて故郷に住んでいた女性を駅で見かけます。32年前、父に殺された女性でした。が、次の瞬間、彼女は電車にはねられます。辰男は、息子を連れて、故郷を訪ねることにしました。
『透明カメレオン』
ラジオパーソナリティの恭太郎は、バーに集まる仲間たちの話を、面白くつくり変えてリスナーに届けていました。ある夜、美女がバーに舞い込み、ある殺害計画を手伝わされることになります。
『満月の泥枕』
姪と下町で暮らす二美男は、泥酔した公園で、奇妙な光景を目撃します。
『風神の手』
誰かのささいな嘘が、コミュニティ全体を揺るがす災いとなります。数十年に渡る4編の因果の物語です。
『スケルトン・キー』
ある日、児童養護施設の仲間から、電話がかかってきて、平穏な日常が変わり始めました。守ってきたものが壊れていくのでしょうか。
『いけない』
「見てはいけない」「聞かせてはいけない」「気づいてはいけない」「信じてはいけない」4つの体験型ミステリー小説です。